――「鮮やかな夢はちぎれて消え」
M01D+GUMI の新曲、"再びの朝"を公開しました。
先日、ある方が所属する地下アイドルの正式メンバーに昇格、との文章を目にしました(名前は趣旨と関係ないので記しません)。アイドルの世界にはまったく明るくないため、地下アイドルにも「正式」という序列が存在することをはじめて知りました。いわゆるメジャーなアイドルグループのシステムに倣っているのでしょうか。
評価する / されるという関係が当然のようにあり、その結果として序列が定まる。あまりに普遍的なこの社会の在りかたからは容易には逃れられません。私自身労働の現場では評価する / される主体として立ちあらわれざるを得ず、その価値観を相当程度内面化していることは認めざるを得ません。批判的な視座は手放さないとしても、構造を変えるのも容易ではありません。その希望は失わないにしても。
であればこそ、序列からの離脱がひとつのファンタジーとして成立し得るのだと思います。
そのファンタジーはオルタナティブとしては成立し得ても社会を変える力にはなりえないかもしれません。批判的な検討も必要でしょう。しかし何者かの生きるよすがになるのであれば、無下に否定されるものでもないはずです。
序列から離れて異なる生きかたを選んだ人々の生が、どうか幸多きものでありますように。