M01D の新作、"Weak vital signs"を公開しました。
チャドウィック・ボーズマン追悼で映画『21 ブリッジ』を鑑賞、エンドクレジットで流れた曲が印象に残る中で浮かんだフレーズを元に黙々と積み上げたものです。持っていきかたによってはいわゆるシネマティックな音楽になったかとも思うのですが、ある種のゲームミュージックや劇伴のようなドラマティックな展開の語彙を忌避する感覚が自分の中には強くあり、そちらには向かいませんでした。結果として手癖・マンネリのたぐいになっているかとは自分でも思います。しかし感情の操作を肯定し実践するような術を是とするにはいまの世界はあまりに脆弱であるように思えます。衰弱しつつあるように思える世界にあって、ささやかでたしかかもわかりかねる音をひとまず響かせてみせること――目指していたのはそんなことなのかもしれません。