DVD版持ってるからどうしようかなあ、高いしなあと思ったのですが、ここ最近あんまり明るい話題もないので買ってしまいました、『TECHNODON IN TOKYO DOME』Blu-ray版。
映像のほうは「画質改善専門の熟練エンジニアによる入念な映像特性の分析に基づく「FORSアップコン」を施したHDリマスター映像」との由。なるほど、オリジナルマスターの限界は否めませんが、あきらかに救えていないカットがあるものの、総じてDVD版よりよくなっている感はあります。DVD版は特に後半かなり厳しいカットが見受けられましたので……(品質のよいマスターが残ってないのではと推察)。とはいえ過度の期待は禁物、あくまで当時のビデオソースを元にした作品としては良好、見られないものではありません、くらいのおおらかな気持ちで接したほうが精神衛生上よいかと思います。何もかも解像度があがっていくのもよしあしですねえ。
一方音声のほうは顕著にリマスタリングの恩恵を受けています。ハイレゾ再生環境なぞないので普通に聴いただけですが、あきらかに解像度があがって明瞭に。CDのほう(『TECHNODON LIVE』)は地味に初リマスタリングで、ようやくすべての公式アルバムが現代的な音質で聴けるようになりました。めでたしめでたし。
ただし資料的価値は再生の経過記録やパンフレットの写真、原田大三郎氏インタビューなどが掲載されたブックレットがなくなったため激減。VHS / レーザーディスクの復刻という位置づけだからなのでしょうが、原田氏のインタビューなどあの大規模なコンサートの裏にどれだけの苦労が積み重なっていたのかを垣間見ることのできる貴重な証言なので実にもったいない。マニアはDVD版もそろえておきましょう。
(10年以上前に書いた『TECHNODON』の簡単な感想もよろしければご覧ください)