前回は Processing で利用できる便利な Java の機能を紹介しました。他にも利用できるとうれしい Java の機能はあるのですが、残念ながらさまざまな事情で利用できない機能もあります。今回はそのうちのいくつかをご紹介。
static キーワード
Java は static というキーワードの指定でインスタンスに関連づかないメソッドやフィールドを定義できます。適切に利用すれば便利な機能ですが、Processing では利用できません。この制限は Processing の実現方法と密接に関連しているのでおそらく将来も解消されないでしょう。
ラムダ式
Java SE 8 で利用できるようになったラムダ式。うまく使うとコードを簡潔に記述でき、あたらしいクラスライブラリなどはラムダ式の利用を前提としているものも少なくないのですが、残念ながら PDE は 3.4 の段階ではラムダ式に対応していません。構文解析の見直し等が必要なので対応が容易でないのはわかりますが、ここはなんとか対応してほしいところです。
2022-10-27(Thu)追記: 2022 年 8 月にリリースされた Processing / PDE 4.0.1 で使えるようになりました!
try-with-resources
Java SE 7 で利用できるようになったtry-with-resources 文も現在のところ PDE(3.4)では利用できません。Processing では一般的なプログラミングよりもリソースの管理が重要になるケースは少ないでしょうからラムダ式よりも優先度は低いと言っていいと思いますが、せっかくなのでこちらも対応してほしいところです。
2022-10-27(Thu)追記: 2022 年 8 月にリリースされた Processing / PDE 4.0.1 で使えるようになりました!
その 3(Java の機能の利用を控える)に続きます。